第3回  「コミュニティバスはなぜ走らない」

 白幡台にお住まいの方から、ご相談をいただきました。
 「白幡台第1公園から白幡台小学校横と約120メートルにわたるのぼり坂に沿った擁壁に手すりをつけてほしい」というものです。
 わたくしも、車でよく通る道路でありますが、改めて点検にうかがいました。
 意識してみると、確かに急坂が長く続いています。
 南平台で買い物をしたお年寄りが、白幡台団地にむかい、休み休み坂を上がっていかれる姿がありました。
 人によっては、擁壁に手をつきながら歩いている方もありました。
 通りがかりのお年寄りの何人かに、お話を伺うと、「ぜひ手すりをつけて欲しい」「以前にコミュニティバスが走ると聞いていたのだけれど、いつ通るのですか」といった切実なご意見でした。
 この近辺、白幡台のバス実験からはやくも2年が経過いたしました。
 経費が250万のうち、運賃収入は110万円で、140万の赤字、だからバスを走らせるのは無理、と市長がタウンミーティングで発言し、時事上凍結されてしまいました。
 平均15,7人も乗車しているのに「赤字」とは解せません。



 路線バスでも15人も乗れば、なんとか黒字になるといわれているのに。
 この疑問が、コミュニティバスの調査、研究を始めるきっかけでした。
 調査の結果、バスの運転手の人件費は「路線外である」という理屈で2割5分増し、利用客の約4割は敬老パスを利用していたお年寄りでしたが、料金収入に敬老パスが算入されていないこと、さらに運行時間が朝の9時から夕方の4時で、通勤通学のラッシュ時をはずしていることなど、わざわざ赤字を生み出すために走らせたようなものでした。
 人件費を通常に抑え、敬老パスを算入すると、実は赤字がほとんどなくなることもわかりました。
 市長は、担当課の入り口と出口の金額だけを聞いて、赤字と早計に判断したのでした。
 それ以来、担当課は、反省もなく採算性の基準、根拠、乗客の需要にみこみ、さらに初期投資の考え方といった、コミュニティバス、交通実現に必要な条件整備をしないまま、実験計画を住民につくらせては、けちをつけるといったことを繰り返しています。
 もっと真剣に取り組んで欲しいものです。