①かわさき教育プランについて
織田勝久 委員
私は、2003年度一般会計決算につきまして4点、1点目はかわさき教育プランについて、2点目は公有地の売払収入のあり方について、3点目はホームレス自立支援事業について、4点目はコミュニティービジネスの育成について、それぞれ一問一答式でお伺いをいたします。
かわさき教育プランについて伺います。11款1項2目13節かわさき教育プラン策定委託料に関連して伺います。かわさき教育プラン中間報告概要版と素案を比較させていただきました。重点施策にいろいろと議論があるということがよくわかるわけであります。重点施策が5項目から6項目となって、すなわち「生きる力」が川崎版確かな学力をつける、そのような表現がなされております。また、素案の中に学校を地域拠点化すると、そういうことも言われているわけであります。「生きる力」と確かな学力との表現、これについて伺いたいんですが、学力といいますと、どうしても知識偏重、そして偏差値重視の詰め込み教育のイメージというものがつきまとうわけであります。子どもたちがみずから考え、判断し、またみずから問題を解決していく、たくましく道を切り開くことのできる「生きる力」の育成が、何よりも今日的な課題と思います。「生きる力」と確かな学力の表現について伺います。教育長については、一括して後で御答弁をいただきたいと思います。
もう一つ、次は、このプランがだれのためのプランかということを考えました。概要版では「策定の主旨」に、「子どもから高齢者までが生き生きと学び合うことのできる社会の実現をめざすもの」と、こう対象が示されております。素案の中では、市民との協働が前面に押し出されて、行政が直接すべての市民のニーズに対応していくことには限界があることから、みずからの学習の成果や経験を生かした学校の教育活動に協力したり、地域の課題解決に貢献できるような市民をふやすことが大きな目的、というように読み取れるわけであります。市民を単に行政の下請と位置づけるのではなくて、市民との協働の概念をしっかり位置づけていただく、そういうことを期待するわけでございます。協働を推進する、という文言がございますけれども、具体的に市民活動や市民事業を創出したり、また、行いやすくする制度、施策の担保というものもあわせて必要になるのだろうと思っております。このプランはだれのためのプランか、何のためのプランか、制度施策の担保とあわせて、今後の方向を教育長にお伺いいたしたいと思います。
次はさらに、地域でのみずから学ぶ市民の姿勢でございます。地域の市民がみずから学ぶ姿勢も大きく変化をしてまいりました。すなわち受動的な意味合いのある社会教育から、能動的な意味合いの生涯学習へとの変化であります。この時代の要請にこたえて、教育委員会も平成9年に社会教育課を生涯学習推進課と組織改編したことは、前回私の一般質問で指摘をしたところであります。行政と市民とのパートナーシップ、協働との考え方は、市民の自己実現の視点からもますます重要となるのは自明のことであります。そして、地域における協働の担い手をつくる、育てるという役割、自立した市民を連綿と生まれ続けさせるという、これからの生涯学習の新たな大きな役割だろうと思います。そのためには、生涯学習のための地域の拠点がこれまで以上に重要となるわけであります。素案では、市民館の役割に加え、学校というものが大きく押し出されています。学校を地域拠点化するとの方針が示されています。防災や施設開放の視点からも、学校の地域拠点化は前々から指摘をされてきているところでありますが、今改めてという感が正直いたします。
素案では場としてのハードの面の整備のみが強調され、ソフト面、例えば地域コミュニティーの拠点、生涯学習の拠点としての具体的な事業やその担い手が、どうも示されていないような気がいたします。「「市民館」を行政区レベルでの市民の学習や活動を支援する拠点と位置づけ、区の生涯学習をコーディネートし、日常生活圏の生涯学習のネットワーク化を促進」すると、中間報告では述べられておりました。生涯学習の場として、市民館とあわせて学校を拠点化する上でのソフト面での整備方向を伺います。
さらに、学校を拠点にしようにも、空き教室もない、その上、市民館分館等の拠点施設もない公共施設貧困地域の場合、生涯学習の拠点をどのように用意するつもりか、今後の行政区における市民館の位置づけとあわせて、教育長に伺います。
もう1点、次に、地域教育会議の位置づけについて伺います。学校教育推進会議の活動促進というものが示されておりますけれども、学校教育推進会議で出された小中学校区の課題を学校長が地域教育会議にフィードバックしたり、また反対に、地域教育会議から学校教育推進会議に提言を行うなど、相互の対応を図ることが重要であると考えます。例えば平成10年の社会教育委員会議の報告書「地域・家庭の教育力を活性化するための方策」の中でも、地域における子育てや生涯学習について地域ネットワークを生み出す役割、教育に対する住民参加を促す役割などと、地域教育会議については、学社融合型の地域教育主体として潜在的な大きな可能性が指摘をされています。この教育会議をどのようにするか、今後の方向性をお示しいただきたいと思います。
河野和子 教育長
かわさき教育プランについての御質問でございますが、教育プランにつきましては、中間報告以降、さまざまな形で多くの方々に御意見を伺いながら、現在、専門部会または策定委員会で検討をお願いしているところでございます。過日も専門部会がございまして、中間報告及び概要版でいただいた内容も含めました検討内容を、教育行政計画として最終的に取りまとめていくための第1段階の検討素材を各専門部会に提示したところでございます。具体的に申し上げますと、中間報告の内容に対しまして、3回の市民説明会、また、市立小中学校保護者の皆様、さまざまな形で御意見をいただきました。その中で、例えば特別支援教育あるいは子どもの権利条例の視点が弱いのではないかとか、また、市民討議の中では地域教育会議のあり方など、たくさん意見が出されたところでございます。その後、その意見を参考にしながら、策定委員会専門部会で示された方向性や施策を、教育委員会事務局の担当部課で検討を加えまして、教育政策全体を網羅した施策体系と、特に重点的に取り組むべき6つの重点施策として、各部会に提示したところでございます。この検討素材はあくまでも協議をしていただく材料として御提示をさせていただいたところでございます。
その具体的な内容でございますが、9月17日に開催されました教育行政専門部会では、主に「確かな学力」「個性が輝く学校」「教職員の力」「学校を地域拠点化」することについて、また、9月18日の社会教育専門部会では、主に「確かな学力」「個性が輝く学校」「教職員の力」「学校を地域拠点化」、また、「自ら学ぶ市民」「市民の力」「家庭・地域における教育」することについて、また、さらに9月20日の学校教育専門部会では、主に「確かな学力」「個性が輝く学校」「教職員の力」などにつきまして、それぞれの領域、専門部会で協議をしていただいたところでございます。
今後につきましては、10月5日に予定されます策定委員会におきまして、さらにこの検討素材についての協議を重ねていただきたいと考えております。また、さらには策定委員会終了後、その後にまた2回予定されます専門部会、そして、今後またその後に予定されております策定委員会、正副委員長による部会間の調整などを通じまして、この検討素材についての協議を深めていただく、そういうようなスケジュールで進めていきたいと考えております。以上でございます。
②公有地の売却収入のあり方について
織田勝久 委員
今後10年間のかわさき教育プランでございますから、くれぐれも、市民の皆さん、親御さんの皆さん、そして子どもたちの意見を取り入れて、本当にしっかりした教育プランをおつくりをいただきたいと要望を申し上げて、次に移らせていただきます。
公有地の売払収入のあり方について伺います。まず、冒頭、大変厳しい財政状況のもとで財源対策に苦慮されております財政当局の皆さんに敬意を表するものでございます。さて、宮前区馬絹の宮前連絡所隣地の公有地約241平方メートルが、11月から競売に供されるとのことであります。調べてみますと、平成13年5月に地権者から本市に寄附をされ、さらに庁内の検討で、連絡所の庁舎と一体としての利用の可能性があることから、市民局の所管とされたとのことであります。しかし、低未利用地対策基本方針に基づく処分の可能用地等の調査により、市民局内の討議を経て、低未利用地対策部会において売却処分の方針が決定されました。市が寄附を受けてから市民局内で処分の方針を示すまでに約2年半の時間的猶予があったわけでありますが、この間、局内と区役所でこの公有地の有効利用について、残念ながら積極的な議論が行われた形跡がございません。市民ニーズを把握することもせず、連絡所の駐車場スペースを広げるなり、狭隘な連絡所の出入り口を整備するなり、幾らでも市民の利便に供する工夫はできたはずです。何もせず、ただ売却というのでは、まさに無為無策と指摘せざるを得ません。
ただでさえ公共施設の少ない宮前区で地域コミュニティーの場を充実確保することは、市民と行政のパートナーシップの視点からも、協働の視点からも、最優先の課題であるはずです。地区会館は馬絹地区を中心に地元の皆さんにはよく利用されておりますけれども、交通の便が悪いため、駐車場を広げるなど車を利用しやすい環境に整備さえすれば、さらに利用者がふえ、活性化することは明らかであります。さらに宮前市民館の常時飽和状態の解消も期待できます。
ただ短絡的に売却を行うということではなくて、公有地の利用に際し、広く宮前区民の意見を聞いた上で使途を決定することは、中長期的に見て概算価格約7,600万円以上の価値を本市にもたらすことと存じます。川崎市公有地総合調整会議規程第1条にも、「低利用又は未利用の状態にある土地の有効活用に関し審議し」とありまして、その本旨は売却ありきではないはずです。地元の馬絹・小台自治会の一部にも町内会館を持ちたいという意向があるとも聞いております。公有地を賃借する方法もあり得ます。この際、公有地売却に当たっては、積極的なわかりやすい情報公開の仕組みをつくり、あわせて地元市民の意見を聞く機会を設け、何らかの市民の意見が反映される仕組みをつくるべきと考えます。庁内だけの密室の議論で市民の財産が処分されることは、時代錯誤と言わねばなりません。
今回のケースは、今後、仮に行政サービス施設は不要となっても、地域コミュニティー施設は必要となる可能性を展望しながら、少なくとも地元市民の意見を聞く機会を設けることが必要と考えます。あわせて総合企画局長に見解を求めます。
北條秀衛 総合企画局長
公有地の売却についての御質問でございますが、公有地の売却を含む低未利用地の具体的な有効活用に関しましては、新たな使用目的を設定して有効活用を図ることを基本としており、これまでにも鷺沼プール跡地の一部を小学校新設用地として、また、多摩土木事務所跡地を複合福祉施設用地として、それぞれ新規目的を設定した審議結果がございます。こうした審議案件は、有効活用を図ることを希望する局や低未利用地を所管する局からの新規目的設定や売却検討などの申し出に基づき、その案件の状況や各局の事業計画などを勘案し、審議するものでございます。今後につきましても、公有地総合調整会議におきましては、低未利用地の具体的な有効活用に関して、新規目的設定による有効活用を図ることを基本としながら、地元の意向の把握に努め、具体的な利用計画が見込めない場合には、本市の厳しい財政状況を踏まえて、売却を含めた処分方針を決定してまいりたいと考えております。以上でございます。
③ホームレス自立支援事業について
織田勝久 委員
今後とも、ぜひ行政区を通じての情報公開のあり方について、引き続き注視してまいりたいと思います。
次に参ります。ホームレス自立支援事業について、4款健康福祉費4項2目20節扶助費に関連して伺います。決算書を拝見しますと扶助費の不用額が約9億4,360万円となっておりますが、当初予算にわざわざ補正予算で約10億円も計上したにもかかわらず、なぜこの見込み違いが生じたのか、この原因についてお答えください。
井野久明 健康福祉局長
生活保護扶助費の不用額についての御質問でございますが、平成15年度におきまして、生活保護扶助費に不用額が生じた主な理由といたしましては、第二種社会福祉宿泊事業について本市独自のガイドラインを策定したことなどから、新規開設が3施設にとどまったことや、個室化への施設改善指導を行った結果、大幅な入所定員の削減が図られたことが要因として考えられるところでございます。以上でございます。
織田勝久 委員
社会福祉法の第二種施設で積極的にホームレスを受け入れてきた本市の方向がうかがえるわけであります。
次に、9月1日から募集を開始いたしました川崎市ホームレス自立支援市民事業に対する応募状況をお答えください。
井野久明 健康福祉局長
ホームレス自立支援市民事業の応募状況についての御質問でございますが、9月1日から募集を開始しておりますが、9月29日現在において問い合わせが10数件あり、そのうち3~4件について、応募に向けた継続的な相談に応じているところでございます。以上でございます。
織田勝久 委員
大変恐縮ですが、問い合わせではなくて、応募があったんですか、なかったんですか。再度伺います。
井野久明 健康福祉局長
現時点では応募はございません。以上でございます。
織田勝久 委員
その理由についてお答えください。
井野久明 健康福祉局長
現時点で市民事業への応募がないことの理由についての御質問でございますが、本事業は他都市でも例がない先駆的な新規事業であることから、実効的な事業としていくために、現在、事業の内容、考え方など詳細にわたって協議しているところでございます。以上でございます。
織田勝久 委員
他市にも例がなく先駆的な事業だから応募が慎重であるとの、これは大変、変な説明でございます。この制度を簡単にサマライズしますと、ホームレスにただ働きさせるから仕事を与えてください、探してください、しかも給料は払わなくてよいからと、そういうのが今回の制度であります。受け入れる側にもホームレスの側にも何の利点がない。そんなような事業にホームレスが参加しても、また労働の対価を支払わないんですから、ホームレスの皆さんが自立しようにもアパート代もためられない。このような制度設計でホームレスの問題解決に何の役にも立たないということを、実は皆さん敏感に感じとっておられるからだと思うんです。行政が関与を深めたくない、金も使いたくない、ただ篤志家の皆さん助けてください、そういうことでは本当にどうしようもないと思うんです。
先日、東京都に行ってヒアリングをしてきました。担当者から東京都の自立支援等に関する実施計画の説明をお聞きしながら、私は目からうろこが落ちる思いでありました。とにかく実施主体と方針が明確であります。本市の自立支援実施計画と東京都実施計画を比較して決定的に異なるのは、次の2点だろうと思います。
1点目はホームレス自立の目標を明確に提示していること、すなわちホームレスが常用雇用の状態になるのが自立であると、明確に東京都では定義しています。パート、アルバイトでも不可ということであります。働く意欲、能力のあるホームレスが収入を得て、自分で居宅を確保して、初めて人間としての尊厳が取り戻される、この常用雇用との目標に向けて緊急一時保護センターと自立支援センター、さらに特別区の福祉事務所との役割分担が明確にされ、一貫したホームレス処遇システムが確立しているわけであります。特に自立支援センターではハローワークから職業相談員を常駐させて、都と特別区とハローワーク、いずれもが、とにかく仕事を探す、仕事をしてください、そういうことを徹底してやっているわけであります。
2点目は、実施計画の主体はあくまでも東京都ということであります。東京都が主体的な積極的な姿勢を示すことで、国と地域に密着した基礎的自治体との適切な連携と役割分担が行えるとの話でした。
これに比較して、本市の計画では、「周期的に担当者が異動する行政はホームレスとのネットワークを築きにくく」と、行政の役割をわざわざあいまいにして、「実態に即した自立支援のノウハウも乏しくなりがちである。そのため、継続的にホームレス自立支援活動を行う個人や民間団体との連携は不可欠である」と言いわけをし、その上で、「川崎市は、自助、共助、公助のバランスの取れた共生社会を目指す」と、方向違いの責任転嫁をしているわけであります。そもそも行政の腰が引けているのに、民間団体等が積極的に参加するはずがありません。
東京都でのヒアリングの際、担当者が、現状ホームレス対策には行政が主導するしかない、金も人もかかるが仕方がない、財政当局からも、もう少し何とかならないかと言われていますが、ホームレス問題の前進に向け、局を挙げて必死で取り組んでいます、そういう発言をされたことが、今でも頭から離れないわけであります。
本市の実施計画では、自立支援センターについて、東京の例でも、入所者の約半数が就労による自立を達成すると書かれていますけれども、行政が人も金も腰も据えて取り組んで5割という厳しさだということです。それほど大変だということであります。
平成6年7月にパン券の配布が開始されて丸10年、この間、行政はホームレス問題を市民にしっかりと説明してきたのか、行政責任を果たしてきたのか、本当に疑問に思うことがあります。ホームレスに対する偏見、差別は、まだまだ払拭するにはほど遠い状態です。基本的にホームレス問題は、地域の課題として川崎区に任せておけばいい、そして川崎駅の周辺にホームレスがふえ過ぎてしまったので、国のガイドラインに沿って、これ幸いと社会福祉法の第二種施設を積極的に本市に呼び込んで、全市に分散配置していけばいい、そんな短絡的な発想と姿勢を勘ぐりたくもなるわけであります。さきに指摘した扶助費の不用額の9億円が、何よりも雄弁に行政の無策、無責任な生活保護受給の方針を物語っていると思います。
平成12年度から、対前年度150人ぐらいずつ第二種のメンバーがふえていく、しかし、第二種問題が地域で続発をし、そしてガイドラインをつくった。そうしたら、ガイドラインをつくってしまったから今度は第二種がつくれなくなってしまった、だからお金が余ってしまった、そういうことであります。もっともっとしっかりとした行政の関与が本当に必要だと思います。
東京都では緊急一時保護センター、これは目標が5カ所、現在4カ所稼働しております。自立支援センター、これは現在5カ所稼働しております。東京23区と共同し、23区を5ブロックに分けて、そのブロック内でそれぞれの特別区が5年ごとに持ち回りで開設をしていく、23区が均等に平等に負担を担おうとのルールをつくりました。この間の区民に対するコンセンサスづくりには大変な労力がかかったということであります。しかし、その成果で、地域でホームレス問題を受け入れる土壌が確実に前進をしているわけであります。
本市にその覚悟があるのか、私は、ホームレス問題は行政主導で全市的に周知徹底させることが何より大切だと思います。であれば、市民への説明責任もしっかりと含めて、本市も東京方式を参考に、7行政区が時限的に持ち回りで自立支援センターと緊急一時宿泊施設を開設することを提案したいと思います。健康福祉局長に、ホームレス問題解決への決意、そして、この提案に対する見解を伺います。
井野久明 健康福祉局長
ホームレス自立支援に向けた問題解決についての御質問でございますが、ホームレス自立支援施設である就労支援センターの設置等を市内7区で持ち回りする提案についてでございますが、ホームレス自立支援施設につきましては、歴史的に形成された就労機会や就労場所が南部に集中していることから、ホームレスが地域的に偏在しており、こうした本市の特性を踏まえて施設設置を推進することが必要と考えております。しかしながら、東京23区で共同した自立支援施設の取り組みにつきましては、各区が独立した自治体である特別区の間での連携のあり方ではございますが、有効なルールづくりの一つと考えております。
本市におきましても、ホームレス自立支援対策につきましては、市民の理解を得ながら全市を挙げて取り組むことが重要と考えておりますので、今後は小規模グループホームなど、自立支援市民事業の全市的な展開を検討してまいりたいと存じます。今後とも、他都市の効果的な実践を参考にしながら、就労支援を中心とする本市自立支援システムの確立に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。
織田勝久 委員
御答弁をいただきましたが、特に東京都ではグループホームは建設をしないと、そういう方針を決めたそうであります。自立支援センターがしっかりしていれば、そこでしっかり就労の世話ができれば、大変経費がむだで手間暇かかるだけで、グループホームは必要がない、そのような結論を出したと聞いております。自立支援事業についても、見直すべきところは見直すとの是々非々の評価をしっかりと局内でしていただいて、実効性のある制度改革を求めますが、恐縮ですが再度局長に見解を求めます。
井野久明 健康福祉局長
ホームレスの自立支援に向けての取り組みについての御質問でございますが、ホームレスの自立に向けた取り組みに関しましては、ホームレスの方々の精神的、身体的、そして意識的状態像に応じまして、それぞれ課題が内包しております。この問題に共通して取り組んでいる各都市におきましても、その対応については大変苦慮していると伺っております。川崎市では、本年9月に、平成6年に始まりました本市でのホームレス対策の、この10年間のかかわり方を総括いたしまして、現時点における一定程度の到達点を、川崎市におけるホームレスの自立支援実施計画案として公表してきたところでございます。この実行計画の内容は、緊急援護から自立支援、今回初めて自立支援施策の第一歩を具体的に踏み出したと、このように考えております。今後は、川崎市における川崎市らしいホームレスの自立支援システムの構築に向けて、精いっぱい頑張っていきたいと考えております。以上でございます。
④コミュニティービジネスの育成について
織田勝久 委員
決意は決意として受けとめさせていただきますが、やはり東京都の場合、はっきりしているなと思うのは、路上生活の期間が短ければ短いほど社会復帰しやすいと、そういうことがあるわけであります。正直、生活保護でないと、もう本当に救えないという方たちもいるんですが、川崎の場合、そこを全部十把一からげにして、あいまいな目標のままにこの計画をつくるということに、一番危惧を持っているわけであります。まず一番効率的に精度が上がる、成果が上がる、そういう施策のめり張りもぜひ考えていただきたいと思います。ぜひ、健康福祉局も、やればできると、さすが健康福祉局の底力と、そう言っていただけるような施策をしっかりと進めていただきたいと思います。
次は、コミュニティービジネスの育成について伺います。6款経済費1項1目13節コミュニティビジネス実態調査委託料に関連して伺います。時間がなくなりましたので、はしょりますが、NPOなどの行うコミュニティービジネスを地域コミュニティー再生の核としてしっかりと位置づけて、支援融資制度を導入するつもりはないのか、経済局長に伺います。
植松了 経済局長
コミュニティービジネスの支援融資制度についての御質問でございますが、コミュニティービジネスにつきましては、御指摘のとおり、地域課題を解決する新しい担い手として、また、地域経済の活性化や雇用創出に寄与する手法として、さらには、個人の生きがいや地域コミュニティーの活性化をもたらすものとして認識しているところでございます。コミュニティービジネスを営利企業が行う場合、既存の制度融資で対応可能でございますが、NPO法人等の場合は信用保証協会による保証対象となっていないことから、制度融資の対象とはなっていないところでございます。しかしながら、一部の金融機関では独自に融資対象としているところもございますので、今後研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
織田勝久 委員
また、NPOの認証の権限を都道府県と内閣府から政令市に移管をする、そういう議論が出ているようでありますし、また、せんだって事業報告書を提出していないNPOが県下で2割を超えるとの新聞報道がございました。NPOやNPOなどの行うコミュニティービジネスを評価する仕組みづくりも必要と考えますが、経済局長に伺います。
植松了 経済局長
NPOなどの行うコミュニティービジネスを評価する仕組みについての御質問でございますが、コミュニティービジネスに対しましては、現在のところ評価の仕組みがございませんが、公益性や経営的視点、雇用創出効果などを専門的な観点から評価する仕組みが必要と認識しておりますので、今後検討を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
織田勝久 委員
コミュニティービジネスを、とにかく地域コミュニティー再生の核としてしっかりと育てていく、もちろん行政が全部面倒を見ろということではないんですが、しかし、問題点ははっきりしているわけですね。資金繰りの問題、またスタッフの技術・能力の不足、スタッフの不足、高齢化、そして事業立ち上げ時の場所の確保など、問題点ははっきりしているわけですから、ぜひ行政の立場で、まさにパートナーシップとして支援ができる仕組みをしっかりと追求していただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
